1976年に「週刊少年ジャンプ」に登場して以来25年、連載回数は優に1000回を越え、単行本は122巻()、売り上げ1億()円以上という、前人未踏の長寿番組、()コミック界の金字塔、それが「こちら葛飾区亀有公園前()派出所」です。
主人公・()両津勘吉の破天荒な行動()力が巻き()起こす大騒動の面白さが、長寿()の秘密と考えら()れがちですが、この作品の本当の人気の秘密は、古典落語に通じる人情喜劇のエッセンスが根底に流れていることです()。
この作品には()、主人公の両津をはじめとして、きわめてユニークな人物達が次々に登場しま()す。彼らが引き()起()こす、人の迷惑を顧みない大騒動! でもどの人物も何故か憎めない愛すべき人()たちなのです。
作者の下町の人々に注ぐ視線の優しさ、下町への愛情、が登場人物たち()の素朴で温かい()感情となって、作品の中で発露しているのです。
一見、破天()荒な「ドタバタ・ギャグ・アクション」の()底に流れる、下町の人情・温かさ・優しさが「()こち亀」の最大の魅力()なのです。
1996年6月、日本()全国の「こち亀」ファンの熱い視線を浴びつつ、待望のテレビアニメがスター()トしてから早くも5年。1999年夏には、東京・大阪で()舞台公演を成功させ、2000年東宝お正月()映画として、映画「こちら葛飾区亀有()公園前派出所 ()THE MOVIE」を全国公開。
コミックを知らない、低年齢層の子供たちから、20年以上読()みつづけてきた大人達までも巻き込んで、いまや「こち亀」は、日曜の夜、()家族()揃って楽しめる好視聴率アニメとして定着しています。